遺伝性腫瘍
がんは日本人の2人に1人が罹るとされる一般的な病気ですが、全てのがんのうち5~10%は遺伝要因が強く影響して発症すると推測されています
- 診療体制
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- 当講座には、遺伝の専門家である臨床遺伝専門医(東北では、唯一の外科系医師2名)(2018.8.30時点)、認定遺伝カウンセラー、家族性腫瘍専門医・指導医が配属され、遺伝性のがん(家族性腫瘍)の診療を行っております。
- 診療内容
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- がんの発症への遺伝要因に関して、評価を行い、適切な治療計画(早期発見、治療選択)および家系全体の健康管理を行っております。
- 遺伝性腫瘍においては、消化管にかぎらず、様々な臓器に腫瘍が発生することがあり、遺伝診療部とも連携し、診療科を横断した医療を提供しております。
- 遺伝や、がんの発症リスクを正しく知っていただくカンセリングを行い、不安の解消にも努めております。
遺伝性のがん(家族性腫瘍)とは
遺伝要因が強く影響して発症する遺伝性のがん(家族性腫瘍)には、以下のような特徴があります。
- がんに罹った人が特に多い(目安として3人以上)
- 若くして(目安として50歳未満)がんに罹った人がいる
- 何度もがんに罹った人、様々な部位にがんができた人がいる
このような場合には、がんに罹りやすい体質が受け継がれている可能性があります。
家族性腫瘍の中には、遺伝学的検査を受けることで診断が可能なものがあります。
- 家族性大腸腺腫症およびリンチ症候群、遺伝性乳がん卵巣がん症候群、多発性内分泌腫瘍などの遺伝学的検査を提供しています。
- 遺伝学的検査を希望される方には、必ず事前に遺伝カウンセリングを受けていただき、検査の適用基準や意義、限界などについて理解していただいた上で、検査をお願いしています。