~統合再編から世界に向けて~

福島県立医科大学 消化管外科学講座

教育当科では、医学部の学生教育はもちろん、研修医、専攻医の教育にも力を入れています。

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初期研修医の教育

研修期間が短く、多数の専攻医の陰に隠れてしまいがちで、かつ、研修した医師が必ずしも全員外科医になるわけではない初期研修医ですが、当科では研修開始時に指導医と面談、アンケート(右)を行い、研修の目的を明確化させることで、科全体で目的にあった研修になるようにバックアップすることを心がけています。

心得

専攻医の教育

1.科横断的な専攻医プログラム(外科専門医の取得)

当学の外科研修支援担当が中心となり、6科(消化管外科、肝胆膵・移植外科、呼吸器外科、心臓血管外科、乳腺外科、小児外科、甲状腺・内分泌外科)合同で、外科専門医プログラムを運営しています。
大学を中心とし、関連病院を希望に沿って選択しながら、6年目で外科専門医が取得できるようにサポート体制を確立しています。

詳しくはこちら

外科専門医取得までに専門とする科を決定していただければ結構です。
(もちろんその前の入局も大歓迎です)

2.消化器外科専門医取得サポート

  • 福島県は外科医一人当たりの手術件数が全国トップクラスであるため、外科専門医取得の段階で、ほぼ全ての専攻医が消化器外科専門医取得に必要な450例をクリアしています。
  • 消化器外科専門医取得に必要な学会発表を上級医が指導しています。消化器外科学会参加費、旅費は全て教室が負担しています。
  • 消化器外科専門医取得に必要な筆頭論文を上級医がチューターとなり、確実に申請までに掲載されるようサポートしています。
  • 現在、大学在籍消化器外科専門医は17人(/21人中)です。確実な取得実績があります。 

教室員の教育

3.学位の確実な取得

  • 当科では基本的に入局と同時に大学院入学を推奨しています。
  • 大学院4年間のうち、3年間は通常診療に従事できます。
    その後に、当科の研究室メンターによる指導のもと、実質1年以下の研究期間で学位取得ができています。

詳しくは「研究」ページへ

当教室での学位取得実績
(論文タイトルと掲載雑誌)

学位取得年 学位論文タイトル 掲載雑誌
(Impact factor)
1 2017年 Glycosyltransferase gene expression profiling identifies a molecularly distinct subtype of colorectal cancer associated with poor prognosis Cancer Res (9.170)
2 Immunogenic Tumor Cell Death Induced by Chemotherapy in Patients with Breast Cancer Oncol Rep (2.98)
3 Augmentation of Antibody-Dependent Cellular Cytotoxicity with defucosylated mAbs in patients with GI-tract cancer Oncol Lett (1.66)
4 2018年 Regulation of PD-L1 by microRNA in colorectal cancer with mismatch repair deficiency Mol Cancer Res (4.48)
5 2019年 Non-invasive continuous blood pressure monitoring using microelectromechanical system technology Blood Press Monit (1.09)
6 KRT17 as a prognostic biomarker in stage Ⅱ colorectal cancer Carcinogenesis (4.94)
7 Characterization of tumor-infiltrating immune cells in relation to microbiota in colorectal cancers Cancer Immnol Immn (5.44)
8 2020年 Prevalence of Lynch syndrome among patients with upper urinary tract carcinoma in a Japanese hospital-based population Jpn J Clin Oncol (3.01)
9 Evaluation of selective sensitivity of EZH2 inhibitors based on synthetic lethality in ARIDlA¬deficient gastric cancer Gastric Cancer (7..37)
10 Regulation on introducing process of the highly difficult new medical technologies: A survey on the current status of practice guidelines in Japan and overseas Biost Trends (2.40)
11 Gene aberration profile of tumors of adolescent and young adult females Oncotarget (5.17)
12 Identification of a TGFβ-dependent stromal subset in dMMR/MSI-H colorectal cancer Mol Cncer Res (5.84)
13 Therapeutic potential of anti-VEGF receptor 2 therapy targeting for M2-tumor-associated macrophages in colorectal cancer Cancer Immnol Immn (6.98)
14 2021年 ARID1A deficiency in EBV-positive gastric cancer is partially regulated by EBV-encoded miRNAs, but not by DNA promotor hypermethylation. Carcinogenesis (4.94)
15 PD-Ll overexpression in EBV-positive gastric cancer is caused by unique genomic or epigenomic mechanisms Sci Rep (4.38)
16 Tn Antigen Expression Defines an Immune Cold Subset of Mismatch-Repair Deficient Colorectal Cancer Int J Mol Sci (5.92)
17 Stromal expression of cancer-associated fibroblast-related molecules,Versican and lumican,is strongly associated with worse relapse-free and overall suevival times in patients with esophageal squamous cell carcinoma Oncol Lett (2.97)
18 2022年 Role of the cGAS-STING pathway in regulating the tumor-immune microenvironment in dMMR/MSI colorectal cancer Cancer Immunol Immn (6.6)
19 Immune escape mechanism behind resistance to anti-PD-1 therapy in gastrointestinal tract metastasis in malignant melanoma patients with multiple metastases Cancer Immunol Immn (6.6)

診療プロトコールの作成

  • 当科では、食道癌、胃癌、大腸癌のガイドラインに則った治療を行っております。
  • しかし、ガイドラインの中でも治療の選択に幅があるため、指導医によって治療方針が異なる、といった状況が発生し得ます。
  • 当科及び関連施設での診療の均てん化を図るため、ガイドラインの枠の中で、食道癌、胃癌、大腸癌の治療プロトコールを作成し、毎年更新しています。
  • 毎週の術前カンファランス及びその準備で、ガイドライン及び当科プロトコールを繰り返し確認することにより、標準治療をよりスムーズに体得することができます。関連施設に配属になっても違うやり方に困惑する、という「若手あるある」を防ぐのに役立っています。

各診療プロトコール(抜粋)

各診療プロトコール

診療プロトコールをご希望の方は教室代表アカウント(gi-tsurg@fmu.ac.jp)までご連絡ください。

内視鏡外科技術認定医マニュアルの作成

  • 内視鏡技術認定医取得は、消化管外科を志す医師にとって一つの大きな目標ですが、全国的な合格率は30%程度と難関であり、術者はもちろん、助手、スコピストとの連携が問われます。
  • 当科では、早期の認定医取得を目指し、「内視鏡外科技術認定医マニュアル」を作成し、教室でのやり方を統一することにより、認定医取得に必要な、「定型化」と「言語化」を可能にしています。
  • 関連病院にもマニュアルを配布、浸透させることにより、関連病院での技術認定医取得もスムーズとなりました。
  • 2023年5月現在、当科には10人の技術認定医が在籍しています。(関連病院含む)

技術認定医マニュアルをご希望の関連病院の先生は教室代表アカウント(gi-tsurg@fmu.ac.jp)までご連絡ください。

若手主導のビデオクリニックの定期開催

  • 内視鏡外科技術認定医取得を目指す若手主導で、Zoomを用いたオンラインビデオクリニックを定期開催しています。大学在籍者はもとより、関連病院勤務の若手が多く参加しています。
  • オープンな雰囲気で活発な討論ができる場で、参加者からは高い評価を得ています。

ビデオクリニック

論文抄読会の定期開催

論文抄読会

  • 定期的に抄読会を行い、自分たちの専門分野における最新の論文に触れる機会を確保しています。
    担当による詳しい解説を行っています。

ロボット術者certificateの早期取得

  • 当院にはダヴィンチ XiとXの2台のロボットが導入されており、24枠/月と豊富なロボット手術枠を有しています。
  • 急速に普及するロボット手術ですが、そのために全国的に「若手の出番が奪われる」事態が問題となっています。(有資格者が年長者であることがほとんどだからです。)
  • 当科では、若手のうちからロボットに触れる機会を確保するため、全員に助手certificateを、消化器外科専門医取得を目安に術者certificateを取得させています。
  • もちろん、かかる費用は教室が負担しています。

お問い合わせcontact

ご相談・ご質問などお気軽にお寄せください

公立大学法人福島県立医科大学 消化管外科学講座
〒960-1295 福島県福島市光が丘1
TEL 024-547-1111(代表)
MAIL gi-tsurg@fmu.ac.jp